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コンセント増設は分電盤からもできるのか?DIYでも可能か

2022年08月31日

利用したい電気機器が増えると、既設のコンセントでは足りなくなる場合があります。
利用できるコンセントの増やし方を始め、増設の方法や配線方法についてまとめます。
またDIYでも可能かどうかも解説します。

コンセント増設は分電盤からもできるのか?DIYでも可能か

コンセントの増やし方

コンセントの増やし方は大きく分けると3つあります。

 

・テーブルタップで増やす
・既設配線を利用する
・専用配線を設ける

 

それぞれの違いについて解説します。

テーブルタップで増やす

手軽にコンセントを増やせる方法がテーブルタップを使う方法でしょう。
既設の壁コンセントに複数の口があるテーブルタップを差し込むだけでコンセントが増やせます。

 

一般的な日本のコンセントは、15Aまでの電流が流せます。
電圧は一般的には100Vなので、1つのコンセントでは1500Wまでの電力が使えます。
テーブルタップで何個コンセントを増やしても、元のコンセントは1つなので合計1500Wを超える電力消費はできません。

既設配線を利用する

壁コンセントの電線をたどると、分電盤に到達します。
電柱から引き込まれた電気がこの分電盤でそれぞれの部屋や電気機器に分電されているためです。
分電盤から伸びる回路は1つの回路で20Aまでの電流が流せます。

 

電力にすると2000Wまで使用可能となります。
例えば分電盤からリビングに1つの回路で電気が供給されている場合、リビングにある全てのコンセントで使用できる電力の合計が2000Wになります。

 

既設の配線を利用してコンセントを増設した場合1つの回路上にコンセントが増える状態になります。
コンセントを増設しても使用できる電力が増えるわけではありません。

専用配線を設ける

専用配線というのは分電盤から新たな回路を設けてコンセントを増やす方法です。
つまり、コンセントの増設を分電盤から実施するという方法になります。
分電盤に空きがあれば、既設の分電盤から直接コンセントを増設することが可能です。
空きがない場合には分電盤の交換が必要となります。

 

専用回線となるため、新たに増設したコンセントは1つの回路となります。
例えば2口のコンセントをこの方法で増設した場合は、それぞれのコンセント毎には1500Wまで、さらに2つあわせて2000Wまでの電力消費が可能です。

 

消費電力が大きなエアコンやIHクッキングヒーターの場合、1つの電気機器で2000W消費する場合があるため、この場合はコンセント自体を200Vのものにします。

配線の方法

コンセントを増設する場合、配線を壁の中に隠す方法と壁の外に這わせる方法の2つが考えられます。
それぞれのメリットやデメリットについて解説します。

壁の中に隠す方法

壁コンセントの多くは壁の中に配線が隠されています。
隠ぺい配線という方法で、建物の壁や天井裏、床下などに配線を納めることで見た目がすっきりします。

 

日常生活の中で壁の中や天井裏や床下に入ることはないので、躓いたり引っ掛かったりして電線を切断する心配もないでしょう。
新築時には壁の設置前に配線するため隠ぺい配線は比較的簡単に実施できます。

 

ですがコンセント増設の際は既に壁がある状態で壁の中に配線を通さなければなりません。
比較的難易度が高い工事となるため、工事費用がかかります。
普段目に見えない部分に配線があるため、万が一漏電などがあった場合は見つけにくくなります。

確実な技術力で施工する必要があるでしょう。

壁の外に這わせる方法

配線を壁の中に隠さず床や天井などに沿って這わせる方法で、露出配線と呼ばれます。
テーブルタップをコンセントにつないで利用するのに似た配線方法といえるでしょう。
隠ぺい配線に比べ配線が容易で工事費用がかかりません。

 

ただしケーブルが露出するため見た目は悪くなります。
ケーブルモールなどを活用することで目立たなくすることは可能ですが、凹凸が生まれます。

 

ケーブルを床面に這わせる場合は引っ掛かりのリスクもあるでしょう。
ケーブルに異常がある場合は素早く発見できる点はメリットといえるでしょう。

増設できない場所

コンセントの増設は基本的にはどこでもできます。
ですが安全性を考えたときに増設できない場所もあります。
それは水回りです。

 

水が直接かかるような危険がある場所は、コンセントに水や油が掛かり漏電するリスクが出てきます。
水回りでも水が掛からない場所を選び、設置する必要があるでしょう。

DIYで施工可能か

コンセントの増設はテーブルタップで増やす場合にはDIYで施工することは可能でしょう。
ただし電線を固定することはできません。
電線を固定する行為は電線に負荷がかかることや、電線を損傷させる恐れがあるため、電気工事士の資格がなければ基本的には実施できません。

 

またコンセント本体を取り扱う工事も電気工事士の資格がなければ施工できません。
このため、既設の回路を利用したり分電盤からコンセントを増設したりする工事も電気工事士の資格がなければできません。

 

これは業務での工事はもちろんですが、非営利行為の場合でも同じです。
DIYで施工することはできますが、施工にあたっては電気工事士の資格がなければなりません。

まとめ

消費電力が大きな電気機器を新たに利用したい場合などは、分電盤に空きがあれば直接コンセントを増設することが可能です。

 

ただし増設にあたっては電気工事士の資格がなければなりません。
分電盤を扱うことにもなるため、DIYでの施工も技術や知識が十分にあることが必要でしょう。