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電気工事の種類と仕事内容とは?工事に必要な資格も解説

2022年08月27日

電気工事と一言で言ってもさまざまな工事があります。
それぞれの仕事に応じて必要になる資格もさまざまです。
そこで電気工事の種類やその仕事内容、必要になる資格についてまとめます。

電気工事の種類と仕事内容とは?工事に必要な資格も解説

電気工事の種類

電気工事は大きく分けると

 

・建設電気工事
・鉄道電気工事
・架空配電線工事

 

に分かれます。

建設電気工事

建物を建てその中で電気機器を使用するために実施する電気工事のことで、「建設電気工事」といわれます。
建物には病院や官公庁といった大きなものから、戸建て住宅など規模が小さなものもあります。

 

建物を建てるときだけではなく、すでにある建物内部のリフォームや改修などで発生する電気工事も建設電気工事となります。
一般的に電気工事といわれるのは建設電気工事の場合が多いでしょう。

屋内配線工事

建物内部でそれぞれの部屋や電気機器に電気を送るために電線を配線する工事が屋内配線工事です。
一般家庭内の屋内配線工事の場合は第2種電気工事士の資格があれば工事に携われます。

 

ですが工場やビルなど大きな電気設備の場合は第一種電気工事士の資格が必要となってきます。
具体的には最大電力500kW未満の需要設備は第一種電気工事士でなければなりません。
第二種電気工事士が携われるのは一般用電気工作物に限られます。

屋外配線工事

建物外部の電気配線などを実施する工事が屋外配線工事です。
例えば電柱から建物に架空電線をつないだりするシーンを見たことがある人はいるでしょう。
近年では電線を埋設する地域も増えてきて、架空電線ではなく地下埋設電線を建物につなぐこともあります。

空調設備工事

屋内に置ける電気工事の中でも近年需要が高まっているのが空調設備工事でしょう。
エアコンの取り付けや取り外しが主な仕事です。
またエアコンクリーニングを実施することもあります。

ビル管理

エレベーターや自動ドアなど電気を必要とする設備が多いビルの管理を担う仕事も電気工事士の活躍の現場となります。

 

ですがビル管理は電気工事士資格以外にもさまざまな資格を併せ持つことが望まれます。
上下水道の管理やボイラーの管理、植栽の剪定など多様な業務がこなすための資格や経験、技術が必要になるでしょう。

 

ビル管理の仕事では電気工事士資格が第二種でも対応できるものは多くなりますが、より大きな規模のビルでは第一種が必要でしょう。

鉄道電気工事

電気で走る鉄道関連設備にはさまざまな電気設備があります。
これらの電気設備の工事は建設電気工事とは別に「鉄道電気工事」として区別されています。
鉄道の安全で正確な運行を支える仕事といえるでしょう。

変電設備工事

一般的に使用される電気機器に対応する電圧と、鉄道に対応する電圧は異なります。
そのため鉄道に対応した電圧に「変圧」する設備が各鉄道会社には設置されています。
この施設を変電設備といい、変電設備の管理やメンテナンス、設置などの仕事が変電設備工事です。

線路工事

鉄道に電気を送るための架線や安全な運行に欠かせない信号などさまざまな機器が線路上やその周辺にあります。
線路工事はこのような電車の走行に直接かかわる設備の工事を担う仕事です。

駅設備工事

鉄道に乗り降りする場所が駅です。
駅にもさまざまな電気機器があるため、その設置、管理、メンテナンスなどの仕事があります。
一般用電気工作物も多いため、仕事によっては第二種電気工事士の資格でも対応可能です。

架空配電線工事

発電所で作られた電気を送電するための設備にかかわる電気工事は架空配電線工事といいます。
架空というのは空中に掛け渡すことを表す言葉です。

鉄塔から鉄塔の間、電柱や電柱の間に絵電線を架ける電気工事なので架空配電線工事といいます。

架線工事

電柱から電柱に渡る架空配線にかかわる仕事が架線工事です。
屋外で見かける電気工事の多くは架線工事と呼ばれるものとなります。
街中にある電柱から電柱をつなぐ電線以外にも、鉄塔から鉄塔に渡る送電線をつなぐ仕事もあります。

建柱工事

電柱を建てる仕事を建柱工事といいます。
また不要になった電柱を取り除く仕事は抜柱工事と言います。
どちらも電気を支える大切な仕事といえるでしょう。

保守工事

送電の障害となる植栽を選定したり、工事現場での感電を防止するための防護餡を取り付けたり取り外ししたりするなど、架空電線の保守を担う仕事もあります。
また電力量計の取り付けや取り外しの工事なども保守工事の範囲です。

電気工事のやりがい

屋内での保守や管理業務は比較的冷暖房が効いた環境下でできますが、その他の仕事は外部環境の影響をつけやすい職場となります。
夏暑く冬寒いといったことも多いため、きつく感じる現場も多くなります。

 

また仕事で使用する電気機器の中には重量物も多く、体力的にもきついと感じる場合は多いでしょう。
電気工事は電気機器が動かない夜間に実施することも多いため、作業が夜間作業になる場合も多くなります。

 

この点も体力を消耗しきつく感じる要因の1つといえるでしょう。
ですが社会インフラの1つである電気にかかわる仕事は、やりがいが感じやすい仕事です。
きつい思いをしながらも工事完了となったときの達成感は大きなものです。

まとめ

一言で電気工事といってもさまざまな種類があります。
一般家庭における電気工事を担うなら第二種電気工事士の資格でも対応可能です。
より広範囲の仕事をしたい場合は第一種電気工事士の資格が必要です。

 

仕事にはきついと感じる部分は多くなりますが、作業終了後の達成感は大きなものです。
社会に必要とされていると感じられる仕事にもなります。