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電気の引き込み方法についてわかりやすく解説!手順や注意点、費用も

2022年08月28日

電気を引き込む際の作業って、「大変そう」「面倒そう」という風に思っていませんか。
危険という印象もあるでしょうし、どのような手順で進めていくのかも気になりますよね。
電気の引き込み方法にはいくつかの種類があり、建物の規模や用途などによって変わります。

 

そこで、この記事では電気の引き込み方法についてわかりやすく解説していきます。
手順や注意点、費用に関しても併せてご紹介していくため、ぜひ参考にしてみてください。

電気の引き込み方法についてわかりやすく解説!手順や注意点、費用も

電気の引き込み方法について

電気の引き込み方法について、最初に知っておきたいことがあります。
それは、電気の引き込み方法は以下の4つがあるということです。

単相3線式

単相3線式は単相交流で、2本の電圧線の間に中性線があります。
両側2本の電圧線を使うことにより、単相100Vのみならず、単相200ボルトを使えるのが特徴です。

 

そのため、電圧線と中性線の組み合わせで100Vと200Vどちらか選び配電することが可能です。

 

戸建住宅や小規模アパート、小さな事務所などに用いられるのが単相3線式となります。
エアコンおよびIHクッキングヒーターは200Vの電圧が必要となるので、単相3線式が一般的です。

高圧引き込み

高圧引き込みは、ビルや商業施設、工場、集合住宅など大型の建物で使用される電気の引き込み方法です。
低圧電力だと足りないため、これらの建物は6600V以上の高圧電力を引き込む必要があります。

 

高圧電力を建物に直接電気を引き込むのではなく、変電設備などで電圧を調整し受電することになります。
しかし、変電設備は基本的に地上に設置するので、人に当たる可能性があり危険です。
ですので、電柱から地中に電線を通し、変電設備につなぐのが一般的となっています。

単相2線式

単相2線式は、100Vを超える電圧、あるいは30A以下の契約の建物に使用される電気の引き込み方法です。
40年ほど前に始まった引き込み方法が、単相2線式です。

 

ですが、今では200Vまで使える単相3線式が主流となり、需要が減っています。

三相3線式

三相3線式は、エレベーターやポンプ、大型の空調機等がある建物に使用される電気の引き込み方法です。
業務用建物に使用されるケースがありますが、今では単相3線式が使用されることが多いです。

 

ですので、昔に比べると三相3線式も需要が減りつつあると言えるでしょう。

仮設電気の引き込みの手順

仮設電気の引き込みの手順ですが、以下のように進めていきます。

 

1.電気工事店へ仮設電気の設置を依頼2.ヒアリング
3.電力会社と引き込み方法について協議
4.建築設計
5.打ち合わせ
6.電力会社に竣工届出を提出
7.着工

 

主に、このような手順となっています。

電気の引き込み線工事の費用

建物の種類や引き込み線の長さ、アンペア数によって費用が異なります。
単相2線式から単相3線式に変える工事だと、5万~10万円。
戸建住宅や小規模な建物で電気の引き込み線工事をする場合、10万~20万円ほどでできます。

 

引き込み柱から地中に電線を通し電気を引き込む場合は、30万~40万円ほどかかります。
高圧引き込みの設置工事をするとなれば、200万~300万円と高額の費用がかかるでしょう。

電線から電気を直接引き込む際の注意点

戸建住宅、あるいは小規模なアパートでは電線を建物に直接つなぎ電気を引き込むのが一般的。
電力メーターを建物の壁に取り付けることから、検針員の方が敷地内に入ると危険です。
そのため、注意点が多いのです。
以下で、特にどのようなことに注意すれば良いかをご紹介します。

電気の引き込み線の長さは40mまで

原則として、電気の引き込み線の長さは40mまでとなっています。
理由は、引き込み線が長ければ風で揺れて危険だからです。
引き込み線が長すぎる場合、電柱を立てることを検討したり、電力会社と協議したりする必要があります。

 

また、電気の引き込み線の高さですが、道路上は5m以上、建物敷地内は2.5m以上となっています。
その他、引き込み口が窓の近くならば窓から1.2m以上離します。

 

電気の引き込み線の種類は、外側が黒い3芯CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁シースケーブル)など。
電力メーター設置の高さは、下端が地上から1.8m以上、上端が2.2m以下。

 

電力メーターから分電盤までの配線の長さは、8m以下となっています。
8mを超える際は、引き込み開閉器を設置しなければなりません。

施主から許可を取る

引き込み口の場所は、施主から許可を取る必要があります。
許可を取らなければ、クレームが来たり、トラブルになったりすることも。

 

ですので、打ち合わせ時に許可を取ることが大切です。
電力メーターから分電盤までの配線は、建物内に隠して問題ありません。
見た目を考慮し、建物内に隠したい方も多いのです。

 

工事の手間を減らすのに、電力メーターから分電盤までの距離は短くするのは賢明です。
そうすることで、費用を安くすることもできます。

まとめ

電気の引き込み方法の種類、仮設電気の引き込みの手順や注意点、費用などについて解説しました。
建物や用途によって電気の引き込み方法や費用が変わるため、その点について覚えておきましょう。

 

安心して工事を進めていくためにも打ち合わせを重視し、ミスマッチをなくせるようにしてください。